ローカルでの環境構築¶
Google Cloud Shell Editorによるブラウザベースではなく、 自分の手元のローカルコンピュータ上でプログラミング環境を構築する方法について述べます。
Week1はブラウザベースのオンライン環境で講義を進めます。Week2以降は情報教育棟に各自のPCを持ってきてもらうことになりますが、そこではそのままオンライン環境で講義を進めることも、ローカル環境でプログラミングを進めることも可能です。
困ったときはブラウザベースで実行してください。ローカル環境について何かマシントラブルが起こったとき、各自のPCは設定が人によって大幅に違うので、対応できないことがあります。ブラウザベースのほうは問題が起きたら対応します。
一方で、プログラミングは本来はまずはローカルで行うことが基本です。3年生以降ではプログラミングをする際はローカルで行うことが多いでしょう。なので、是非ローカル環境にチャレンジすることもおすすめします。
必要なことは
- なんらかのエディタを使ってファイルを編集できる
- ターミナルとコンパイラが使える
という二点です。エディタについては、何でもいいのですが、2026年現在だと Visual Studio Code (VSCode) が簡単で人気なのでおすすめです。 プログラマにとってのエディタやターミナルは、料理人にとっての包丁のようなものです。 いろいろ試してみて、自分に合うものを探究していきましょう。
ターミナルおよびコンパイラについては、以下を参照してください。
マックを使う場合¶
以下にVSCodeを使う手順を紹介します。これにより、Google Cloud Shell Editorと同じ要領でプログラミングを行うことができます。
インストール¶
- VSCodeは公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。
- コンパイラのgccは、ターミナルで以下を実行して「Command Line Tools for Xcode」をインストールすると使えるようになります。ダイアログが出てきたら「インストール」を押してください。Xcode本体(巨大なアプリ)を入れる必要はありません。
インストールが終わったら、
$ xcode-select --install$ gcc --versionと打って、バージョン情報が表示されればOKです。
実行¶
- 左下のApps(あるいはLaunchpad)を押して上の検索画面で「code」と押すと、VSCodeのアイコンが出てきます。それをクリックするとVSCodeを起動できます。
- VSCodeを開き、一番上のメニューの「File」から「Open Folder」を選び、作業フォルダを選択します。そうすると、その作業フォルダの中身をVSCodeで編集できるようになります。
- 「Do you trust the authors of the files in this folder?」が出てきたらYes, I trust the authorsをクリックしてください。これはもし「他者が書いた悪意のあるコードが含まれていたらどうする?」という質問なのですが、自分で書くコードについては気にしないでいいです。
- もし画面が更新しなければ、左上の「refresh explore」を押してください。
- 注意点として、Google Cloud Shellと違い、auto save機能がオフになっています。なので、ファイルを編集したら手動で保存することを忘れないようにしましょう。auto saveをオンにしてもいいです。
- 日本語入力が出来ない場合、以下に従い言語の選択において日本語を選び直すとよいようです。上手くいかない場合、一度日本語を削除して、再度いれるといいようです。
- バックスラッシュ入力を行う方法
- vscodeのターミナルと、ウィンドウ下部をクリックして出てくるターミナルはどちらを使ってもいいです。
さて、C言語用の補助の拡張機能も入れておくといいのでやっておきましょう。これは、C言語を使いやすくする機能をダウンロードしてVSCodeに追加しておくというものです。
- 左側のExtensionsのアイコン(四角形が3つあり、1つ浮いているもの)をクリックします。
- 左上部に出てくる検索窓に「C」と入力します。すると色々とパッケージが出てきます。
- 「C/C++」というマイクロソフト公式のものをクリックします。そして真ん中のあたりにある「Install」のボタンを押し、インストールさせます。しばらくするとインストールが完了します。
Windowsを使う場合¶
あなたのPCがWindowsである場合、以下の2通りのメジャーな方法があります
Cygwinを使う¶
Cygwinとは、UNIX (Linux)をwindowsでエミュレートするものです。Cygwinをインストールすることで、 gccが使えるターミナルがwindowsでも使えるようになります。 導入については、長谷川先生のソフト演習のサイトをご参照ください。
Cygwinは長い間非常に重要なソフトウェアであり、日本語の文献やウェブページも多いのですが、ここ数年は下に述べるWindows Subsystem for Linux 2がデファクトスタンダートです。特別にこだわりが無い限り、以下のWSL2をオススメします。
Windows Subsystem for Linux 2 (WSL2) を使う¶
Windows Subsystem for Linux 2 (WSL2)とは、その名の通り、windows上でlinuxを構築するもので、MSが公式に提供しているものです。
オフィシャルの手順に従ってインストールできます。基本的には、PowerShellを管理者として開き、wsl --installと実行して再起動するだけで、WSL2とUbuntuが入ります。
長谷川先生のソフト演習のサイトや、松井が書いたWindows 11の設定記事も参考にしてください。
LinuxディストリビューションはUbuntu 26.04あるいは24.04を選択すればよいです。
CygwinとWSL2の比較は以下です。
- Cygwinはあくまでwindows上でlinuxをエミュレートして「linux的なもの」を 実行する技術ですが、WSL2は「完全なlinux」を仮想的に構築します。
- Cygwinは細かい点でlinuxと色々異なりますが、WSL2上では多くのlinux プログラムがほぼ完全な形で動きます。
- 一方で、WSL2はwindows側とlinux側でどうファイルを共有するかなど、自明ではない部分がかなりあります。また、WSL2はlinuxを知っている人からは非常に筋が通っている技術に見えるのですが、初めてlinuxを触る人からするとなんでこんなめんどくさい仕組みになっているんだろう?と思うかもしれません。
ここでインストールの際の注意として、
- WSL2上でVSCodeを使う手順はWSLのドキュメントとVSCodeのドキュメントを参照しましょう。 「Add hello world source code」までやればOKです。ここではVSCode Remote WSLという機能によって、windowsからでもまるでlinuxを触っているようにプログラミングが出来ます。
- WSL2を使うときは、Windows Terminalという、MS公式のターミナルを使うと、画面が非常にきれいになります。Windows 11には最初から入っています。
- Tips:
$ explorer.exe .とするとカレントディレクトリをエクスプローラで開いてくれます。非常に便利です。- windowsそのものは
/mnt/cにマウントされているので、$ cd /mnt/cとするとWSL2側からwindows側を覗けます - 上のドキュメントで紹介されていた通り、カレントディレクトリでVSCodeを起動したいときは
$ code .とするのが便利です(VSCode Remote WSLの状態で起動してくれるため、基本的にこの方法でVSCodeを起動するといいかと思います。)
ちなみに、つい最近WSL3に相当するものが発表されたようです。私自身はまだ詳細に確認していませんが、こちらを使ってもらっても大丈夫です。
(Visual Studioについて)¶
本講義ではUNIX環境下でのgccによる講義を扱うため、Visual StudioおよびMSVCは扱いません。Visual StudioとVisual Studio Codeは全然別ものなので注意してください。
Linuxの場合¶
- もしあなたが既にUbuntu等を使っている場合、説明は不要かと思います。好きなディストリビューションでやってもらって大丈夫です。